例年よりも温かい今年の冬、その分ファッションの自由度も上がり、様々なコーディネートを試したくなりますね。
冬のファッションに欠かせないアイテム「ニット」。実は山形は高品質で個性豊かなニットの生産地「ニット県」であること、ご存じでしたでしょうか?
今回は、山形発のおすすめニットブランドを3つご紹介します。
企業(ブランド)名 | 市町村 | 公式Webサイト |
---|---|---|
①佐藤繊維株式会社 | 寒河江市 | https://satoseni.com/ |
②米富繊維株式会社 | 山辺町 | https://www.yonetomi.co.jp/ |
③株式会社nitorito | 米沢市 | https://nitorito.com/ |
目次
佐藤繊維株式会社/ 寒河江市
最初にご紹介する佐藤繊維は、1932年(昭和7年)、山形県寒河江市で創業した紡績・ニットメーカーです。
糸づくりから製品の仕上げに至るまでのすべての工程において「日本のものづくり」を大切にし、オリジナリティ豊かなニット製品を世界に向けて発信しています。
ニット部門では、2001年にスタートした「M.&KYOKOエムアンドキョウコ」をはじめ、「FUGAFUGAフーガフーガ」や「991キューキューイチ」などをリリース。その品質の高さと独創性で、国内外問わずファンを獲得しています。
さらに2015年には寒河江市の本社そばにセレクトショップ「GEA」をオープンし、「ファッション=衣」はもちろんのこと、国内外の優れた暮らしの用品をセレクトしたライフスタイルエリアや山形の食を届けるレストランやグロッサリーなど、山形から世界へと文化を発信する拠点として注目を集めています。
おすすめのプロダクト
〇FUGA FUGA(フーガフーガ)
2010年からスタートした「FUGA FUGA」、「エイジレス&サイズレス」をコンセプトに、青、ベージュ、そして黒の3色を基本色としてプロダクトを展開しています。天然素材にこだわり、布帛でも「Made in Japan」を大切につくられ、纏う人によってさまざまな彩りを放つニットたち、世代を超えて楽しむことができます。
〇991(キューキューイチ)
「New Classic」をコンセプトとした991(キューキューイチ)、オリジナルの糸づくりから編み地の開発、従来のニットの分野ではなし得なかった布帛のパターンを取り入れた立体的な型の設計、ディテールを追求した縫製などを通して、ベーシックなアイテムと最新のテクノロジーを融合させ新しさを表現したアイテムのひとつひとつに、普遍的なデザインと美しいシルエット、究極のフィット感、極上の肌触りを感じることができます。
▼佐藤繊維オンラインストア
セレクトショップ「GEA」
冒頭でもご紹介したセレクトショップ「GEA」、佐藤繊維が地元寒河江の酒蔵を譲り受け本社そばへと移築、工場として使用していた築100年以上の2棟の石蔵をリノベーションし、「寒河江と世界をつなぐインターセクション=文化の交差する場所」として、2015年にオープンしました。
2棟の石蔵は、つくり手の目線で選ばれた世界の最新ファッションが揃う <GEA1>、
専門のバイヤーが国内外で買い付けを行った暮らしを彩るプロダクトたちが揃うライフスタイルエリア <GEA2 >、
そして山形の食文化を発信するレストランやグロッサリーが併設されたフードエリア<GEA3>で構成されています。
ヨーロッパのトップメゾンのファッションから山形の伝統工芸まで、「衣・食・住」の枠、「ローカル/グローバル」、「歴史あるものと新たなもの」といった様々な境界を越えて、訪れる人が「もの・こと・場所の背景にあるストーリー」を感じながら暮らしを豊かにするアイテムを選ぶことができる、文化の発信拠点と言える場所です。
店舗名 | GEA |
住所 | 山形県寒河江市元町1-19-1 |
営業日時 | 11:00~19:00 定休日:毎週火曜日、年末年始 |
駐車場 | あり |
Webサイト | https://www.gea.yamagata.jp/ |
https://www.instagram.com/___GEA___/ |
米富繊維株式会社/ 山辺町
ニットと繊維の街山辺町にて、戦後間もない1952年にニットメーカーとして創業した「米富繊維株式会社」。
ニット製造業であることはもちろん、世界でも有数の生産体制のもと、初の「サマーニット」やあらゆるゲージに対応する編地、“交編”(異なる形状の素材を複数組み合わせて編み立て、新しい素材に仕立てること)の技術を駆使したニットツウィードの開発など、「他社に先駆ける」「常識にとらわれずに追求する」精神性のもと、産地としての山形のニットをけん引し続けてきました。
オリジナルブランドとして、2010年に「COOHEM」、2020年には「THISISASWEATER.」をスタートし、ベーシックブランド「Yonetomi」も展開。また2022年には山辺町の本社敷地内にコンセプトストア「Yonetomi STORE」をオープンさせるなど、「ファッション」を単なる衣服に留めず、作り手と使い手の関係性を更新し、新しい文化の様相を山形から発信する様々な試みを行っています。
おすすめのプロダクト
〇COOHEM
米富繊維株式会社のファクトリーブランドとして2010年にスタートした「COOHEM」。
COOHEM(コーヘン)は形状の異なる複数の素材を組み合わせて編み立て、まったく新しい素材を産み出す技術「交編(こうへん)」に由来する造語で、高度な解析を要するプログラミングと、色や素材を組み合わせるクリエイティブを融合させた「ニットツウィード」と呼ばれる独自のテキスタイルを用いて、まったく新しいトラディショナルウェアを表現しています。
COOHEM ONLINE STORE
https://shop.yonetomistore.jp/?mode=cate&csid=0&cbid=2821187
〇THISISASWEATER.
1952年に創業した米富繊維がその歴史の中で常に向き合い続けた問いである「セーターとは何か?」。2020年にスタートした「 THISISASWEATER. 」は、ニットファクトリーとしてあらためてその問いに向き合う、という思いのもと、プロダクトが生み出されています。「1本の糸から はじまる物語」をとおして、「長くつづく美しさ」、「古くなることのない真の価値」、「一生ものの愛おしさ」が感じられるセーターの作品たちを感じていただけます。
THISISASWEATER. ONLINE STORE
https://shop.yonetomistore.jp/?mode=cate&cbid=2821190&csid=1
コンセプトストア「Yonetomi STORE」
創業から70年を迎えた2022年にオープンした「Yonetomi STORE」。曰く「『ファッションの産地直売』の可能性を模索する実験場」として、作り手と使い手が直接に出会い、ふれあい、交流し、新しい関係性が生まれる場となっています。自社ブランドのCOOHEMやTHISISASWEATER. 、Yonetomiなどの自社ブランドを軸にしながら、国内外のさまざまなブランドの製品も楽しむことができます。大きな窓の外に見える自然を感じ、ゆっくりとプロダクトを眺め、手に取り、纏いながら、ファッションの楽しさを味わうことのできる空間です。
店舗名 | Yonetomi STORE |
住所 | 山形県東村山郡山辺町大字山辺1136 |
営業日時 | 11:00~18:00 定休日:毎週火曜・水曜 ※最新の営業日はInstagramをご覧ください。 ※2024/2/3(土)~2024/2/12(月)は店休日となります。 |
Webサイト | https://www.yonetomistore.jp/ |
https://www.instagram.com/yonetomistore/ |
nitorito/ 米沢市
米沢市からは、2020年に創業した「nitorito」をご紹介します。ブランド名の「nitorito(ニトリト)」は、ニットと織と=「knit to ori to」という言葉の組み合わせから生まれたもの。同社のデザイナーである斎藤美綺さんが全国の産地を訪れ、機屋を巡る中で、最後に出会った土地である米沢産地に強く惹かれ、ブランドをスタートさせました。
米沢の自然や日常の風景、また歴史や文化をモチーフとしたデザインが、生産拠点である明治10年創業の老舗テキスタイルメーカー「青文テキスタイル株式会社」で長年培われた確かで質の高い技術によって製品へと織り上げられていき、基幹商品のストールをはじめ、様々なプロダクトとなって、米沢らしさを伝えています。
designed from/made in YONEZAWA のニットテキスタイルを通じて届く「米沢らしさ=nitoritoらしさ」。風土が溶け込んだ様々なデザインのニットを、ぜひ手に取って楽しんでいただければと思います。
おすすめのプロダクト
〇STOLE「mountain&moon」
〇Handkerchief
ブランド名 | nitorito(ニトリト) |
住所 | 山形県米沢市東2丁目7-163 |
Webサイト | https://nitorito.com/ |
https://www.instagram.com/nitorito_nitorito/ |
まとめ
今回は全国有数のニットの産地でもある山形から、おすすめのニットブランドを3社ご紹介しました。それぞれにここでは紹介しきれない魅力的なプロダクトがそろっていますので、ぜひ公式WebサイトやSNS、オンラインストアなどをご覧になってみてくださいね。
また、今後も随時追記していく形で、山形の魅力的なニットメーカーの製品をご紹介していきます。ぜひ繰り返し記事をチェックしてみていただければと思います。
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